アジア担当の仕事をしていると、アジア会議に出席することが多々ありました。前職でのアジア拠点と言えば、
- 中国:上海
- 台湾
- 香港
- シンガポール
- 韓国
でした。そのメンバーが集まって会議すると、会議中は英語を話してくれます。ただ、食事や飲みの場になると、いつの間にか中華圏組は北京語で何やら話し出します。(もちろんその時は日本、韓国組はのけもの)
そういった、風景を見ていて中華圏として共通の言葉があり羨ましさも感じました。
とかるーく思っていました。
しかし・・・、間もなくそれが大きな誤解と聞かされました。
と聞いたときは、驚きのあまりゾッとしました。
じゃあ、それぞれお互いにどう思っているのでしょうか。あくまでも、私が関わった人たちのコメントを参考に書いてみました。
もくじ
中国本土(大陸):成長に裏付けされた、本家本元「元祖」のプライド
中国、もしくは中華圏の人達が集まると「大陸」とも呼ばれる。これは「中国」と呼んでしまうと、じゃあ「台湾・香港も中国だろう」と政治的な話になり話が進まないので、「大陸」と区別するとか。香港人からは「内地」と呼ばれているとか。
もちろんこの「中国」。本家としてのプライドがあり「自分が元祖」というプライドをひしひしと感じます。それに何と言っても、絶対的な経済成長、超大国に向かってまっしぐら。そんな、中国の方々は、
その反面、他中華地区の人たちからは、
との扱いもあります。まあ、そういった発想も現在の急速な発展で、特に大都市部はそんな雰囲気も吹っ飛ばすパワーもありますが。
台湾:ビジネスの先生、でも「成熟した地方都市の一つ(?)」でしょ・・・
台湾は台湾で確固たるプライドを持っているように思えます。
もともと中国が経済開放した時に、台湾企業がどっと中国大陸本土に出向いて、現地の中国企業に国際ビジネスのやり方を教えた過去があります。そのため、中国ビジネスの先生的なプライドを持っている人が多く存在します。実際問題、今となっては数々の中国現地の企業が伸びて、追い越してしまった企業もかなりありますが・・・。
その反面、他の中華系の人たちからは、台北などは街として整って安定しているけど若干、田舎感を感じさせる「成熟した地方都市の一つ」くらいの扱いを受けたりしています。
香港:中華圏を代表する金融地区。でもケチ?
香港は香港で違ったプライドがあるように思えます。
もともとは金融で栄えた香港。そんな香港、行くと高層ビルが密集している独特な雰囲気にパワーを感じます。そんな感じで、自分たちが中華圏の金融地の中心的なプライドをひしひしと感じます。
それに追加して、長らくイギリス配下で資本主義経済だったプライドも見え隠れして、自分たちが自由経済的の入り口的な発想する人もいます。
その反面、他の中華圏の人たちからは、
シンガポール:みんなと仲良し。それって八方美人?
地理的にもこれら3カ国・地域から離れているシンガポール。そのため独特な距離感関係を保っている様子。
シンガポールは、東南アジアにありなら、
- 中国語の文字を唯一、中国大陸と同じように「簡体字」を使っている
- 時差も周りの国は、中国大陸から1時間あるが、シンガポールは中国に合わせて1時間
こうして中国大陸に寄り添っているように見えて、他地域とも関係をうまく保っている。そしてコンサルタント的立場でうまく立ち振る舞っているとの印象です。実際に中国本土のある経済特区などシンガポールが大きく関わったりしています。
その反面、
という陰口も。
まとめ
とあくまでの、私の聞き込んだ人たちからのコメントですが、それぞれの地域に思惑があるみたいです。
私のような外国人から見ると「同じ北京語を話しているので、他の中華圏の人たちと仲がいいんだろう」と思えます。ただし、一歩踏み込みと外国人には理解できない深い世界がある様でした。
あくまでも、こういう見方もあるとのご参考で。